今回はMuleSoftについて取り上げます。
MuleSoftといえば、2018年にSalesforceがMuleSoftを買収したことにより、今後iPaaSとしてMuleSoftの役割が大きくなっていくことが予想されます。
まだ、日本では浸透してはいないものの、Salesforceと絡めたクラウド統合システムとして発展が見込まれるので、今のうちにキッチリ押さえておきましょう。
ブログ内では、MuleSoftを始めるにあたって、導入から簡単なAPI作成までを体験談含めご紹介したいと思います。
MuleSoftを始めるにあたって
MuleSoftを始めるにあたって、まずは環境構築から。
以下のものを準備する必要があります。
- Anypoint Platform
- Salesforce環境
Anypoint Platform
Anypoint PlatformはMuleSoftを開発する上で色々なことができるブラウザベースの統合ツールとなっています。
MuleSoftが製品名と勘違いされやすいですが、MuleSoftが会社名で、Anypoint PlatformがMuleSoftが提供する製品名となります。
Anypoint Platformを総称してMuleSoftまたはMuleと称されることが多く、本ブログでもMuleと称したいと思います。
色々なことというのは、具体的に・・・
- APIの設計、開発
- デプロイ、バージョン管理
- アプリケーションの公開
- 分析
などなど、様々な機能が盛り込められています。
色々なことができる分、お値段もタダというわけにはいきませんが、30日間の試用期間があり無料で使用することができます。
Anypoint Platformはこちらのサイトからアカウントを作成します。
安心の日本語。
右上の「無料トライアル」からAnypoint Platformを作成できます。
入力フォームから必要事項を記入します。
FullNameにはFirstNameとLastNameの両方を入力。どこにも書いてはいないけどスペース区切りです。全角は使えません。
Usernameは文字、数字、ハイフン、アンダースコアの組み合わせを入力します。これがAnypoint PlatformのログインIDになります。
パスワードは英語大文字、英語小文字、数字を含める必要があります。
MFA認証はお好みで。今回は省略します。
アカウントを作成するとこんな感じのホーム画面が表示されます。
残念ながら日本語には対応していないようです。
Salesforce環境
Mulesoftと連携するためのSalesforce環境を用意します。
練習目的であれば、DE(Developer Edition)環境でもOKです。
Developer Edition環境はこちらのサイトを参考にサインアップを実施すれば作成できます。
必須ではないがあった方が良いもの
上記の環境があれば、Anypoint Platform上からの開発は実施することができますが、開発する上で便利なツールとなっていますので、以下のものも準備しておいた方がいいでしょう。
- Anypoint Studio
- Advanced REST client
- Mulesoftのトレーニング環境
Anypoint Studio
Anypoint StudioはAPI開発を行うためのIDEです。
EclipseベースのIDEですが、プラグインも充実しており、API開発を行うための大きな手助けとなってくれます。
Anypoint Studioのダウンロードはこちらのサイトからできます。
「Studio」のダウンロードボタンを押下。
OSはWindows、Mac、Linuxから選択できます。
job titleには職名を入力し、ポリシーに同意してダウンロードします。
zip形式でダウンロードされるので、解凍します。
OSによって異なりますが、 MacであればAnypointStudioというアプリケーションが作成されるので、アプケーションフォルダに移動させておくといいでしょう。
Windowsはeclipseのような形で展開されるので、Cドライブの直下など適当なところに配置するといいでしょう。
Advanced REST client
Advanced REST clientはHTTPリクエストの通信チェックができるツールです。
Anypoint Studioで作成したAPIをテストするために、HTTPリクエストを送信することができ、レスポンスやパラメータなどの編集やログの表示など検証結果を調査するのに適しているツールとなります。
Advanced REST Clientはこちらのサイトからダウンロードが可能です。
シンプルに「Download」ボタンがあるので、ボタン押下でインストーラーがダウンロードされます。
Windowsであればexeファイル、Macであればdmgファイルがダウンロードされるので、インストーラを起動しアプリケーションをインストールします。
Macであればアプリケーションに移す(ドラッグ&ドロップ)だけでOKです。
Mulesoftのトレーニング環境
Mulesoftを学習するためのサイトです。Salesforceでいうトレイルヘッド的な位置付けでしょうか。
様々なコースが用意されており、自分の学習したいコースを選定し受講するような形となります。
Mulesoftのトレーニングサイトはこちらのサイトからサインアップとログインが可能です。
ほとんど英語のコースですが、一部日本語のコースも用意されており「Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎) (Mule 4)」というコースは日本語版で、動画も日本語で説明されているので、Mulesoftを初めて学習する方にはオススメです。
実際に僕も受講しましたが、基礎はわかりやすく、演習問題は手応えがあって、Muleの基礎を理解するのにいい教材になっているのではないかと思います。
次回、簡単なAPIを作ってみる
これでMuleの環境は一通り揃いました。
次回はMule上で簡単なAPIを作成して、実際にAPIの動作確認までしていきたいと思います。
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