球場、球団、所属選手のエンティティが一応出来上がりました。
次工程へと移って行くわけですが、フィールド設定については、3つのエンティティだけでは伝えきれていないため、ここで一旦フィールド設定のまとめをします。
SalesforceとDynamicsのフィールドデータ型の違い
フィールド設定で両者の違いを簡単に列挙します。
自動採番
Dynamicsには自動採番がありません。
必要な場合は、ワークフローやプラグインで都度採番する必要があります。
数式・計算フィールド
Salesforceの方が高度な数式を扱えます。
単に使える式が多いだけでなく、親オブジェクトを跨いだ項目値も参照できるので、かなり幅広く使えます。
Dynamicsは四則演算や文字列結合くらいのレベルでしかできないため、
積み上げ集計・ロールアップフィールド
使用用途としては、どちらも子レコードの値を集計して、件数や合計値を算出するものです。
使用上の注意点として、Salesforceの積み上げ集計は、主従関係となる子オブジェクトに対してしか使えないこと、Dynamicsのロールアップフィールドはリアルタイムで計算がされないため、
最新の結果が欲しい場合は手動で更新をかける必要があります。
チェックボックス・2つのオプション
Dynamicsは2つのオプションというデータの種類となります。
どちらもチェックボックス形式での入力が可能ですが、Dynamicsは2値に対してラベルを設定することができます。
デフォルトでは、ture→「はい」、false→「いいえ」ですが、例えば、有/無やON/OFFなどの表記にすることも可能です。
参照関係・主従関係・検索
リレーションを形成するフィールドです。
Salesforceは主従関係と参照関係があり、繋がりの強さによってどちらかを選択します。
Dynamicsは検索フィールドの中で繋がりの強さを伝播設定により表現します。
参考:[SFDC vs D365]エンティティ間にリレーションをはる
暗号化テキスト
暗号化テキストはDynamicsにはありません。
パーセント
Dynamicsにはパーセントがありません。
単位はつきませんが、10進数や整数などで対応します。
リッチテキストエリア
文字に色をつけたり、太字にしたりHTML形式で記述します。
DynamicsはHTML形式のテキストはありません。
時間
新しくSalesforceでできたデータ型ですが、Dynamicsにはありません。
数値
Dynamicsでは、数値を表すデータ種類として、整数・浮動小数点数・10進数の3つがあります。
整数は単位がつく、浮動小数点数はレポート出力のスピードが早くなるなどの特徴はありますが、特にこだわりが無ければ、10進数で問題ないかと思います。
選択リスト・オプションセット
選択リストとオプションセットは同等のデータ型ですが、オプションセットでは連動選択リストが使用できません。
対応が必要であれば、スクリプトを組み込んで、選択肢の制御をかける必要があります。
地理位置情報
いわゆる緯度と経度です。
Salesforceでは2つで1項目のような形となっているため、Dynamicsでは緯度と経度の2つの項目を持つことで対応します。
イメージ
Dynamicsのみにあるデータ型で、レコードに対してサムネイルを設定する項目です。
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