今回は馴染みが薄いけども、試験によく出るテリトリー機能。
実は僕もまだ使ったことがなくて、今回は要点をまとめただけの感じになってます。
テリトリーとは
簡単に言うと、地域やビジネス単位などで階層化をして取引先・商談・ケースを共有する仕組みになります。
ユーザと対象のオブジェクト毎でそれぞれテリトリーを割り当てて、自身が所属するテリトリーまたはその下位のテリトリーに属するレコードが参照可能になる仕組みです。
テリトリーの管理対象となるオブジェクトは前述したように、取引先・商談・ケースになりますが、Sales Cloud試験で頻出されるのは取引先なので、ここでは取引先オブジェクトで統一して話を進めたいと思います。
テリトリーの有効化
テリトリーは設定から有効化できます。
設定のテリトリーの管理から[設定]で「企業テリトリー管理を有効化」で有効化ボタンをポチッと押せば有効化完了です。
ちょっと前まではSalesforceに問い合わせないと設定できなかったんですが変わったみたいですね。
次はデフォルトのアクセス権を取引先・商談・ケースに対して設定します。
こちらは、文字通りの設定となります(商談は取引先とセットでのアクセス権となります)。
それ以降はテリトリー階層の作成になりますが、長くなってしまうので割愛します。
重要なのは、設定方法ではなく、メリットと使い道になるので。
ざっくり手順を言うと、階層を定義する、割り当てルール(都道府県に応じてテリトリーに配置など)を作る、ユーザを割り当てるの3つのステップを踏むことになります。
テリトリーの使い道は
結局はここが重要なポイントとなります。
テリトリーを使う上で、従来の共有設定にはないメリットとしては、以下のものがあります。
- 複雑な営業組織をサポート(人事異動がラク)
- テリトリー別の予測ができる
- 取引先の属性(住所など)に基づいてアクセスコントロールができる
まずは、1点目から。
複雑な営業組織をサポートとは、従来の所有者によるアクセス件を付与した場合に人事異動が起こった場合、取引先や商談の所有者を一括で別の担当者へと変更したり、ロールやグループの所属先を変更したりと手間がかかってしまいます。
テリトリーを使用することで、ユーザ単位でテリトリーが設定できるので、異動したユーザのテリトリーを変えてあげるだけで、異動先の取引先や商談がすぐに見れるようになります。
2点目は売上予測の話になります。
売上予測がロールからテリトリー単位に変わるので、地域毎などでの売上予測を取得することができます。
ロールであれば、ユーザが所属できるのは1つなのでそのロールまたは下位のロールでしか売上予測を取得できないんですが、テリトリーであれば複数所属することができるので、複数の売上予測を保持することができます。
3点目はアクセス権の話になります。
共有ルールでもアクセスコントロールは可能ですが部署(ロール)単位での所有権になってしまうので、地域の階層(関東→東京など)に当てはめたアクセス権で付与することができません。
テリトリー機能を使用することで、そのテリトリーに属するメンバーまたは、その上位に属するテリトリーにアクセス権を付与することができます。
例えば、東京の取引先であれば、住所が東京都の場合に東京のテリトリーに自動的に所属することができ、同時にその上位である関東テリトリーに対してもアクセス権を付与することが可能になるわけです。
以上を踏まえると、このテリトリー機能を最大限に使用するために、以下の組織が向いているとされています。
- 組織構成がツリー構造になっている
- ユーザによる所有権でなく、取引先の属性によってアクセス権が決まる
- アクセス権を作る時に組織のルールがある
まとめ
まとめといっても、試験で押さえるべきポイントは、テリトリーのメリットとテリトリーに向いている組織を覚えておけばOKです。
上記の赤字部分が暗記ポイントとなりますので、テリトリーに馴染みのない人でもそこだけ把握しておいてください。
本当は設定手順などもっと具体的に書くべきなんですが、まずは要点だけまとめました。
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