納入商品とは
納入商品は顧客(取引先・取引先責任者)に納入された特定の商品のことを指します。
例えば、ノートパソコンを購入する場合、商品カタログなどに載っている情報が商品レコードに管理され、シリアル番号割り当てられた特定のノートパソコンが納入商品レコードとして管理されます。
型番(商品コード)で管理するのが商品、シリアル番号で管理するのが納入商品といった感じです。
データ構造上は納入商品のシリアル番号は必須という訳ではないんですが、レコード追跡のためにまず割り当てられているものと考えてもらって構いません。
シリアル番号はメーカーによって一意に振られていることが多いため、納入商品はこの世に一つしかありません。
納入商品周りのリレーション
納入商品はService Cloud、そしてField Serviceの分野において様々なオブジェクトと絡めて使用されます。
各オブジェクトとの関連と情報の繋がりについて以下にまとめました。
商品
納入商品はシリアル番号が振られた商品のため、元となる商品情報が存在します。
取引先・取引先責任者
納入商品は納入した顧客単位で管理することができるため、取引先や取引先責任者を指定して管理することができます。
指定した取引先や取引先責任者が納入先となります。
ケース
納入先からその納入商品に対して故障や問い合わせがあった場合はケースから納入商品に対して関連付けされます。
ケースと結びつけることによって、ケースから対象の納入商品を参照することができます。
ロケーション
Field Serviceで管理されるロケーションに対しても納入商品と関連付けすることが可能です。
特定のエリアに対して、納入商品が設置されている場所を管理するためにロケーションが使用されます。
※Field Serviceを有効化した時に使用できるオブジェクトです
メンテナンス計画
納入商品が定期的に修正や点検を要する商品だった場合はメンテナンス計画と関連付けされます。
インフラ系に対して使用されることが多いです。
作業指示・作業指示品目
上記メンテナンス計画とちょっと被りますが、修理や点検がある時に「○日に○○さんが○○行って来て」といった具体的な作業内容の記録をする時に使用します。
1回の作業指示で複数の納入商品を修正や点検する場合は作業指示品目に対して納入商品との関連付けをします。
※Field Serviceを有効化した時に使用できるオブジェクトです
エンタイトルメント
対象の納入商品がケースの問い合わせ対象になっているかどうかを管理するためにエンタイトルメントと関連付けが行われます。
契約品目名(サービス契約)
ケース問い合わせの前段階、納入商品に対してサポート契約を締結しているかどうかを管理するためにサービス契約にある契約品目名との関連付けをします。
納入商品の階層化
納入商品は階層化することができます。
階層化は親の納入商品に対して、別の部品や商品が付属で必要な場合に子の納入商品として関連付けをします。
例えば、ノートパソコンを納入商品としましょう。
ノートパソコンを購入する場合、電源やバッテリーも一緒に付いてきますよね。
この場合、親の納入商品がノートパソコン、子の納入商品が電源アダプターやバッテリーとなり、以下のように階層表現することができます。
階層化管理することによって修理や交換を行う際、必要な部品を階層表示で簡単に参照することができます。
Service Cloudにおける納入商品
上記の納入商品に関連するオブジェクトはページレイアウトに参照項目または関連リストを配置することで簡単に情報をトレースすることができます。
Service Cloud分野は納入商品から逆引きして対象のケースやエンタイトルメントを探すといったシナリオがよく試験に出題されます。
シリアル番号から納入商品を検索→関連する顧客やエンタイトルメンを検索→ケース受付の資格があることを確認といった流れでケース管理が行われるので、問題文に商品のシリアル番号が分かっている等の記載があれば納入商品を使用するということを押さえておきましょう。
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