Service Cloudコンソールの便利機能
Service Cloudコンソールについて、前回の続きとなります。
Service Cloudコンソールはエージェントの効率化をはかるための機能が搭載されており、デフォルトの機能でもそれなりに効率化が見込まれます。
生産性向上のツールもたくさん用意されており、それらを織り交ぜることによってより便利なコンソールへと進化を遂げることができるので、今回はその便利機能を取り上げたいと思います。
なお、Service CloudコンソールはLightningではまだ発展途上なところもあり、Classicでのみしか使用できない機能もいくつかありますので、どの機能が使えるかも押さえておきましょう。
マルチモニターのサポート
マルチモニターといいつつも、実態は主タブやコンソールの各機能(ナレッジ・履歴・マクロなど)のコンポーネントをポップアップとして別ウィンドウで表示する機能となります。
Lightning、Classic共に使用可能な機能となります(Lightningはタブのポップアップは不可)。
マルチモニターはあらかじめ有効化しておく必要があります。
コンソールアプリケーションの「マルチモニターコンポーネントを有効化」にチェック(デフォルトでチェック済み)で使用することができます。
主タブの横にある▼から「主タブをポップアップ」で主タブの部分がポップアップ表示されます。
ナレッジやフッターコンポーネントであればLightningでもポップアップ表示が可能です。
キーボードショートカット
コンソールアプリケーションではキーボードショートカットを使用することにより、手慣れた操作を素早く行うことができます。
Lightning、Classic共に使用可能ですが、カスタマイズができるのはClassicのみです。
キーボードショートカットのカスタマイズはシステム管理者が実施可能で、アプリケーションから「」のリンクを押下することでカスタマイズが可能になります。
また、ショートカットの内容は▼から「キーボードショートカットを表示」でショートカットのコマンドが表示されます。
相互関係ログ
相互関係ログは表示中のレコードに対してメモを記述できる機能です。
記載されたメモ書きは活動履歴に蓄積されます。
こちらもClassicのみ使用可能な機能になります。
ページレイアウトのプロパティから「相互関係ログ」の「コンソールに表示」にチェックを入れることで使用可能です。
ページレイアウトで相互関係ログを有効化すると、コンソールの画面下部に相互関係ログのコンポーネントが表示されます。
内容を記載することで、保存したものが活動履歴として記録されます。
レイアウトはデザインを変えることや、ユーザプロファイルによって割り当てを変えることが可能で、[設定]の[相互関係ログのレイアウト]からそれらの設定ができます。
プッシュ通知
ケースを更新するときにありがちなのが、同じケースを複数の人が操作していて、レコードが更新されたことを知らずに更新をかけてしまうことがあります。
プッシュ通知機能は他ユーザが現在閲覧中のレコードを更新かけた時に通知を出す機能です。
こちらもClassicのみ使用可能な機能になります。
自動更新をするわけではありませんが、作業中に通知が出るので変更されたことに気づくことができます。
クイックテキスト
クイックテキストは自分がよく使う文章をあらかじめ登録しておいて、定型文のように使いたい時に簡単な操作で挿入することができる仕組みです。
よくメールの書き出しで「お疲れ様です。○○です。」という挨拶から入る場合には、その部分をクイックテキストに登録しておいて、メールの編集でワンボタンで挿入することができます。
メール以外にも、行動やチャット、電話やToDoなどのコメントと文章が入力できる箇所についてはこのクイックテキストを適用することができます。
クイックテキストはメールなどの本文を入力する際、吹き出しマークのようなアイコンを押します。
クイックテキストの登録がない場合は以下のように登録されます。
「新規クイックテキストを作成」でクイックテキストが登録できるので、よく使う定型文を登録しておきましょう。
ケースなどの項目を埋め込みに使うことも可能です。
再度、アイコンを押すことで登録されてクイックテキストが表示されますので、選択することで、
このようにケースの件名が自動的に入った状態で文章が挿入されます。
マクロ
マクロは複数の操作をまとめて1つのマクロに登録し、登録された一連の処理を行う仕組みです。
例えば、運用において、メールの送信→活動の記録という操作を実施する必要がある場合、人の手でやると忘れたり操作ミスをしたりでこの一連の操作が抜け落ちることがあります。
この上記2つの作業をマクロに登録することにより、1回のマクロの実行で2操作を自動化することができるので、忘れたり操作ミスをすることがなくなります。
マクロの使用には、コンソールのアプリケーションでユーティリティ項目にマクロを追加する必要があります。
Classicでは、アプリケーションからコンソールのアプリケーションを編集し、コンソールコンポーネントにマクロブラウザを追加します。
Lightningでは、アプリケーションマネージャからコンソールのアプリケーションを編集し、ユーティリティ項目にマクロを追加します。
マクロを有効化すると、コンソール内にマクロメニューが選択できるようになるため、マクロを選択して実行することで登録した一連の命令が実行されます。
マクロの登録の仕方についての詳細は長くなるので避けますが、メールを送信する、活動を記録するといった作業をプレビュー画面上からクリックベースで登録することができるため、慣れてしまえばそれほど難しいことはありません。
ClassicとLightningの両方で扱えますが、Classicで登録したものがLightningではサポートされない可能性があるのでそこだけ注意しましょう。
ClassicとLightningの違いを理解する
試験では機能面について問われるだけでなく、ClassicとLightningの違いについても問われます。
コンソールの機能面ではまだまだClassicの方が分があり、使える機能も豊富ではありますが、Lightningも発展途上中なので、常に公式サイトから違いを理解できるようにしておきましょう。
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